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4Kで復権をかける家電業界

米国ラスベガスで行われている世界最大の家電見本市「CES」の今年の目玉は、ウェアラブル端末、「スマートホーム」のための家電機器、さらに「4Kテレビ」であった。4Kテレビは、現在の標準であるフルハイビジョンの約4倍の画素数となる超高精細画質がウリで、製品開発と普及がいよいよ本格化してきたといえる。

ハイビジョン薄型テレビで先行しながら、韓国・サムスン電子やLGエレクトロニクスなどに追い抜かれ、後塵を拝している日本の家電各社にとっては、絶好の巻き返しの機会である。各社とも、4Kへの製品シフトを急いでいるが、その動向を追ってみた。

6758ソニーは、最薄部が厚さ4.9ミリの超薄型テレビを発売する。OS(基本ソフト)は全機種とも米グーグルによる「アンドロイド」を採用。スマートフォン(スマホ)をリモコン代わりに操作でき、各種のアプリも使える。また、高音質の「ハイレゾ」への関心の高まりを考慮し、一部製品は圧縮音源をアップスケールする機能を搭載する。同社は、ビデオカメラやプロジェクタなどでも4K対応を進めている。

6752パナソニックも、新製品を北米市場に投入する。こちらはOSに、アプリ開発が容易な「ファイアフォックスOS」を採用する。画質では、蛍光体技術を新しくすることで、米映画業界で使用されているカラーマネジメント技術を採用し、色彩表現を豊かにした。こちらも、4K対応のビデオカメラを発売する予定だ。また、4Kコンテンツを記憶できる、次世代のブルーレイ・ディスク規格に予定されている「ウルトラHDブルーレイ」が再生できるプレイヤーも開発中。規格が決定し次第、製品投入を図る。

6753シャープは、「4Kでも8Kに見える」という「ビヨンド4K」テレビで注目を集めている。従来の3原色に加え、黄色を組み合わせた「クアトロン」技術で解像度をフルハイビジョンの16倍に高めたのがウリだ。価格は100万円前後で、当面は富裕層が対象だ。4K対応製品では、43インチから80インチまで幅広い製品を揃える。製品化は未定だが、最薄部9ミリという超薄型テレビも開発している。

他方、LGは唯一、有機ELパネルを使った曲面ディスプレイで差別化を図っており、サムスンは量子ドット技術を使った高画質テレビを発表するなどあなどれない。

4Kテレビの市場規模は、2018年でテレビ全体の約3割になると予想されている。現在は「立ち上がり」の時期であるため、高価格帯の商品を投入するのはよい。だが、数年でシフトチェンジしないと、新興国市場を中心に低価格競争に巻き込まれ、「再度の敗北」となりかねない。デジタル技術は進化が早く、低コスト化も急激であることを忘れてはならないだろう。

また、普及には4K対応コンテンツの充実も必要だ。「NTTぷらら」が運営する「ひかりTV」が4Kコンテンツの配信サービスを始め、NHKは「8Kスーパーハイビジョン放送」の準備も進めている。家電各社の製品開発と歩調を合わせ、さらなる参入が必要だ。

各社の株価だが、最悪期からは脱したとはいえ、いまだに低空飛行を余技なくされている。各社とも脱家電を模索しているが、4Kは久々の収益源となりそうで、家電業界にとっては復権の好機といえるだろう。

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絆アセットマネジメント株式会社
代表取締役 小沼正則
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